【NQNニューヨーク=川上純平】22日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎オフィス家具のミラーノル(MLKN) △14.1%
21日夕発表の2022年9~11月期決算は、売上高と1株利益が市場予想を上回った。米経済の減速による受注量の減少や原材料価格の上昇が業績の重荷となったものの、製品の値上げで補った。
◎半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU) ▲3.4%
21日夕発表の22年9~11月期決算と、同時に示した22年12月~23年2月期の業績見通しが市場予想を下回った。米経済の冷え込みで半導体需要が減速している。従業員を1割削減する方針も示し、経営環境の厳しさが意識された。半導体株は軒並み大幅安となり、エヌビディア(@NVDA/U)は7.0%安で終えた。
◎空運のアメリカン航空グループ(AAL) ▲3.6%
米国の広い地域を強力な寒波が襲い、強風や降雪に備えて多くのフライトが運航中止になったと伝わった。旅行需要が高まるクリスマス前後の運航中止が増え、業績に悪影響が出るとの見方が広がった。同業のデルタ航空(@DAL/U)は2.2%安、ユナイテッド航空ホールディングス(@UAL/U)は1.8%安で終えた。
◎映画館運営のAMCエンターテインメント・ホールディングス(AMC) ▲7.4%
22日、増資で1億1000万ドルを調達すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で傷んだ財務を補強する目的だが、株式需給の悪化を警戒した売りが膨らんだ。10株を1株にする株式併合を実施する方針も示し、個人投資家の資金を呼び込みにくくなると懸念された。
◎自動運転トラック開発のトゥーシンプル・ホールディングス(TSP) ▲11.3%
21日夕、米経済の減速で経営が悪化したのを受け、従業員の25%にあたる約350人を削減すると発表した。およそ700人を解雇するとしていた観測報道の半分にとどまったが、経営の先行き不安が改めて意識された。
◎中古車販売のカーマックス(KMX) ▲3.7%
22日発表の22年9~11月期決算は売上高と1株利益が市場予想を下回った。高インフレや金利上昇の影響で消費者が自動車の購入を手控えた。あわせて自社株買いの停止も明らかにし、嫌気された。