【NQNニューヨーク=三輪恭久】29日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎半導体受託製造最大手の台湾積体電路製造(TSMC)(コード@TSM/U) △4.0%
世界最先端となる3ナノ(ナノは10億分の1)メートル品の半導体の生産について「複数の顧客からの注文を満たすために2023年半ばから大幅に増強する見通しだ」と台湾メディア「デジタイムズ」が29日報じた。同日に台湾での量産開始を発表したばかりで、順調な立ち上がりへの期待が広がった。
◎空運のサウスウエスト航空(@LUV/U) △3.7%
30日から通常の運航に戻る予定だと29日発表した。前週末に米国を襲った大寒波の影響で機材や人員の調整が追いつかず、通常時の3分の1程度での運航が続いていた。寒波による影響が他社に比べて大きかったことから、株価は連休明けの27~28日に11%ほど下がっていた。
◎動画配信のネットフリックス(@NFLX/U) △5.1%
CFRAが投資判断を「売り」から「買い」に2段階引き上げ、目標株価も85ドルから310ドルへと大幅に上方修正した。11月に始めた広告付きプランやアカウント共有への対策などが買い材料になるという。オリジナルの新作ドラマも加入者の増加や解約の減少につながるとみる。
◎電気自動車のテスラ(@TSLA/U) △8.1%
モルガン・スタンレーが投資判断「買い」を維持した。目標株価を330ドルから250ドルに下げたものの、28日終値に比べ2.2倍の水準。担当アナリストは「2023年12月期通期では競合他社に対するリードを広げそうだ」と指摘した。空売りをしていた投資家の買い戻しも巻き込んで大幅に上昇した。
◎卵製造のカルメイン・フーズ(@CALM/U) ▲14.5%
28日夕に発表した2022年9~11月期決算で、1株利益が4.07ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(4.24ドル)に届かなかった。タマゴの価格の高騰で、売上高は前年同期比2.1倍の8億170億ドルと過去最高を記録し、市場予想(7億9780億ドル)を上回ったが、飼料価格の上昇などコスト高が響いた。
◎中国の学習塾の高途集団(@GOTU/U) ▲8.5%
中国教育省がオンライン学習塾に対する規制を強化すると米ブルームバーグ通信が報じた。小中学生向けの個別指導で、料金や時間を制限する内容だという。収益への悪影響が懸念された。