【NQNニューヨーク 松本清一郎】5日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎通信のTモバイルUS △3.2%
前日夕に発表した10~12月期の業績速報で「ポストペイド」の利用者数の純増が年間で641.9万人と会社予想(620万~640万人)の上限を上回り、過去最高となった。ライバルからシェアを奪っていると受け止められた。RBCキャピタルが投資判断「買い」を維持し、目標株価を166ドル(前日終値比19%高)に設定したのも買いを誘った。
◎半導体メモリーのウエスタンデジタル △6.6%
日本の同業キオクシアホールディングスと統合に向けた協議を再開したとブルームバーグ通信が4日に報じた。統合交渉はいったん頓挫したが、半導体需要の落ち込みへの危機感から昨年末ごろに再開したという。ウェドブッシュ証券は5日、「成功すれば両社にとっても業界全体にとっても良い結果になる」と指摘した。
◎電気自動車(EV)のテスラ ▲2.9%
投資情報誌バロンズが5日、中国の自動車業界団体のデータを基にテスラの上海工場の12月の出荷台数が5万5796台と、10万台超だった11月から急減したと報じた。テスラが2日に発表した10~12月期の出荷台数が市場予想を下回り、株価は3日に急落していた。
◎ネット通販支援のショッピファイ ▲4.2%
ジェフリーズが5日、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。目標株価は40ドルで、前日終値(37.54ドル)を7%上回る。今年前半の景気減速が業績への逆風となり、投資先行のビジネスモデルも株価の重荷になると指摘。長期では成長を見込むものの、投資家は年後半まで買いを避けるべきだという。
◎医療機器のダナハー ▲4.2%
クレディ・スイスが投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を315ドルから300ドルに引き下げた。前日終値(266.37ドル)を13%上回る。バイオプロセス機器で在庫がたまっており、在庫が正常化するまで年内は成長が鈍るとみる。業績を押し上げてきたコロナ検査キットも下振れリスクがあるという。