【NQNニューヨーク=川上純平、横内理恵】
■ボーイングが3%高 納入好調で業績懸念後退との見方
12日の米株式市場で航空機のボーイング(BA)が続伸し、前日比3.0%高の214.32ドルで終えた。クレディ・スイスが投資判断を「売り」から「中立」に、目標株価を121ドルから200ドルに引き上げた。航空機の納入や受注が好調に推移しているといい、買い安心感が広がった。
担当アナリストはボーイングによる航空機の納入が想定よりも堅調で、業績の下振れ懸念が後退していると指摘した。ボーイングが10日発表した2022年の航空機の納入機数は前年比41%増の480機だった。新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ旅客需要が回復。主力小型機「737MAX」を中心に販売が大きく伸びた。足元で受注が増えているのも今後の業績を支えるという。
一方で、アナリストは「供給網の混乱(による生産の停滞)は依然としてリスク」とも言及し、株価の先行きに対する慎重姿勢は維持した。
■アメリカン航空7%高 旅行需要好調で10~12月期業績上振れ
12日の米株式市場で空運のアメリカン航空グループ(AAL)が10日続伸し、一時は前日比6.8%高の16.38ドルを付けた。12日朝に2022年10~12月期の売上高が従来予想を上回ったと発表し、業績拡大の期待が高まった。
売上高は新型コロナウイルスの感染が広がる前の2019年10~12月期に比べ16~17%増えた。従来は11~13%増を見込んでいた。クリスマス前後の旅行需要が好調で、値上げも進めたことが寄与した。調整後の1株利益も1.12~1.17ドルと従来予想(0.50~0.70ドル)を上回った。
クリスマス前後は記録的な寒波が米国を襲い、多くのフライトが運航停止となった。悪影響が懸念されていただけに、業績の上振れを受けて買いの勢いが強まった。同業にも買いが波及し、ユナイテッド航空ホールディングス(@UAL/U)、デルタ航空(@DAL/U)も上げた。
■ディズニー4%高、物言う株主の経営関与を期待
12日午前の米株式市場で映画・娯楽のウォルト・ディズニー(DIS)が続伸し、一時は前日比4.5%高の100.62ドルを付けた。株主で著名アクティビスト(物言う株主)のトライアン・ファンド・マネジメントが12日、トライアン創業者のネルソン・ペルツ氏の取締役就任を求める提案をし、米証券取引委員会(SEC)に届け出た。アクティビストの経営関与が株主価値の向上につながるとの期待から買いが入った。
ペルツ氏はディズニーの動画配信事業の戦略見直しやボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)の後継者選びへの参加を求めており、3月にも開かれる株主総会で委任状争奪戦に臨む。ディズニーはペルツ氏の取締役起用に反対しており、11日にはナイキでCEOを務めたマーク・パーカー氏を取締役会会長に指名した。同氏はアイガー氏の後任探しを指揮する。
ディズニー株は動画配信事業の成長鈍化や赤字拡大などを背景に2022年に4割あまり下げていた。株価低迷で22年11月に前CEOが退任し、長年にわたってCEOを務めたアイガー氏が復帰した。