【NQNニューヨーク=横内理恵】17日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎仮想通貨交換業者のコインベース・グローバル(COIN) △8.3%
仮想通貨のビットコインが今年に入って3割近く上昇し、戻りを試す展開となった。仮想通貨関連銘柄が買われ、ビットコインを多く保有する決済サービスのブロック(@SQ/U)も上げた。
◎半導体のエヌビディア(NVDA) △4.8%
バンク・オブ・アメリカが17日、「今年前半までに消費者向けの半導体の在庫調整は完了し、半導体市場はソフトランディングしそうだ」と指摘するリポートを出した。中でもエヌビディアを高く評価した。人工知能(AI)アプリケーションが本格普及する中で、AIを動かすのに必要な同社のGPU(画像処理半導体)の需要拡大が見込めるという。
◎金融のモルガン・スタンレー(MS) △5.9%
17日朝に発表した2022年10~12月期決算で売上高にあたる純営業収益と1株利益がともに市場予想を上回った。投資銀行業務は減収だったが、富裕層向け事業が底堅かった。
◎オンラインゲームを運営するロブロックス(RBLX) △11.8%
17日朝に発表した22年12月の実績で、収益の指標である将来の売上高計上分を含めた「ブッキングズ」や1日当たりの平均利用者数(DAU)が堅調だった。成長加速を示したと受け止められた。
◎サイバーセキュリティーのクラウドストライク・ホールディングス(CRWD) △4.9%
米ニュースサイトのスレートが17日、バイデン米政権が民間企業に情報セキュリティー強化を課す政策を検討しており、近く公表すると報じた。セキュリティー関連銘柄が買われ、同業のゼットスケーラー(@ZS/U)も大幅上昇した。
◎保険のトラベラーズ(TRV) ▲4.6%
17日朝に発表した22年10~12月期の1株利益の速報値が市場予想を下回った。12月下旬に北米を襲った記録的な寒波や吹雪の影響が利益を圧迫した。
◎製薬のファイザー(PFE) ▲3.7%
ウェルズ・ファーゴが投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。米政府が多くの在庫を抱える新型コロナウイルスの飲み薬の販売が低調になると予想した。コロナワクチン販売も下振れする可能性があるとみる。
◎交流サイト(SNS)のスナップ(SNAP) ▲1.3%
JMP証券が17日に投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」など短い動画の人気を受け、米国での利用時間が減っているという。マクロ経済環境も逆風になるといい、24年にかけての業績見通しを引き下げた。