QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2023/01/17)
・3Q累計は増収増益。会社は通期計画据え置き
23/2期3Q累計の連結業績は前年同期比14%増収、営業利益が同21%増の481億円。モーションコントロールは豊富な受注残や円安を背景に増収だったが、原材料費・物流費高騰の影響もあり減益。一方、ロボットはEV化や自動化の投資が堅調で増収増益だった。3Qの3カ月の業績も前年同期比増収増益。会社は上期決算時の修正計画(営業利益は720億円→700億円に減額)を今回は据え置いた。4Qの為替想定を円高に修正したが、部品需給逼迫の緩和による増産効果等を織り込んだ。
・当研究所の利益予想は減額。回復は再来期を予想
企業価値研究所は23/2期の営業利益予想をやや減額(700億円→670億円)。低めの進捗や4Q以降の為替想定の円高方向への見直し(1ドル=145円→130円)等を勘案した。24/2期、25/2期の利益予想も減額する。モーションコントロールの受注減速や、円高等を考慮した。対前期比では、24/2期業績は横ばい圏(小幅減収減益)、25/2期は業績回復を見込む。モーションコントロールの24/2期半ばからの循環的な半導体向け等の受注の回復、ロボットの業績続伸等を織り込んだ。
・リスクファクター ~中国景気減速、コスト高など
・アナリストの投資判断 ~当面上値重いが徐々に復調に転じると予想
現状当研究所の23/2期予想PERは約23倍。セクター平均比で高いが、同社の過去の平均水準は下回る。世界経済の減速や円高等もあり、来期(24/2期)に増益を見通し難い点はネガティブ。当面の株価は上値の重い展開が続くとみる。一方で、ロボットの成長継続への期待は高く、来期後半以降の循環的な半導体関連の受注回復や、再来期の増益への期待なども織り込む形で、株価は徐々に復調に転じていく展開を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。