【日経QUICKニュース(NQN)】日本電産(6594)は24日、2022年4~12月期の決算説明会を開いた。永守重信会長は「当社の決算発表以降、各社がどういう決算を発表するかよく見てほしい」と話し、「モーターは経済指標だ。モーターだけ落ちて他の部品が落ちないことはない。日電産だけ悪いのではないかと疑心暗鬼になっているが、次々と出る決算発表をみれば少しは理解が進むだろう」と語った。
同日には2023年3月期(今期)の連結純利益が前期比56%減の600億円になりそうだと発表した。従来予想である22%増の1650億円から下方修正し、一転して減益を見込む。
■常務執行役員、営業益の下方修正「7割が構造改革費用」
日本電産(6594)の佐村彰宣常務執行役員は今回の下方修正分のうち、「約7割が構造改革費用の計上」だと説明し、「車載事業における欧州での構造改革費用が中心で、22年度中に全て処理する」と話した。
日電産の主力の車載事業は22年10~12月期に80億円の営業損失となった。佐村氏は「車載事業の損失は本来であれば早期にトップが解決に取り組むが、(今回は)顧客との信頼関係を強固にする企業文化ができていなかった」と語った。永守重信会長は「前経営者が好き放題の経営をして大きな負の遺産をつくった。いろんなゴミを全て今期中にきれいにする。何一つバランスシート上でも課題を残さない」と述べた。