QUICK企業価値研究所アナリスト 原田大輔(2023/01/26)
・中国での苦戦など響き、23/8期1Qは営業減益
23/8期1Qの連結営業利益は前年同期比2%減の1171億円だった。東南アジアや北米・欧州のユニクロ事業が好調だった一方、コロナ禍で中国大陸が苦戦。円高の影響などで国内ユニクロの利益率も低下し、10四半期ぶりの営業減益となった。
・業績予想を減額するも、収益拡大見通しに変わりなし
企業価値研究所では23/8期通期の連結営業利益を前期比18%増の3500億円と予想。中国大陸での苦戦や、想定為替レートを円高方向に見直したことなどを踏まえ、予想を若干減額した。一方、東南アジアや北米・欧州での成長や、「ゼロコロナ政策」の解除を受けた中国大陸の復調を想定し、通期での収益拡大見通しは変えていない。続く24/8期の営業利益は同9%増の3800億円、25/8期は同11%増の4200億円と予想。構造改革による収益性向上と海外での事業拡大という中長期での成長シナリオに沿って収益拡大が続くとみる。海外ユニクロ事業では足元で、「ユニクロ」ブランドの浸透ならびに収益力の向上などを背景に、東南アジアでの出店を加速している。
・リスクファクター ~為替や原材料価格の急変など
・アナリストの投資判断 ~中長期での利益成長に合わせ、株価は上昇を予想
当研究所では23/8期以降の業績予想を減額したが、構造改革による収益力向上と海外での事業拡大という中長期での成長シナリオに沿って収益拡大が続くとの見通しは変えていない。PERは当研究所の23/8期予想をもとに算出すると34倍であり、海外ユニクロ事業の成長による収益拡大期待を背景に予想PERが上昇した14/8期以降の平均40倍を下回る。株価は中長期での利益成長に合わせ、上昇を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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