【NQNニューヨーク=川内資子】1月31日の米株式市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎人口知能(AI)ソフトのC3ai(AI) △21.8%
31日に文章や画像などの生成AIの新たな製品群「C3 ジェネレーティブ AI プロダクト スウィート」を3月に発売すると発表した。利用者は自然言語を使って企業の情報システム全般のデータを使えるようになる。AI開発の米オープンAIなどの主要なAI製品にも対応しており、収益拡大につながるとの期待が強まった。
◎音楽配信のスポティファイ・テクノロジー(SPOT) △12.7%
31日発表の2022年10~12月期決算は売上高は前年同期比で市場予想ほど増えなかった。ただ、収益力の目安とされる頻繁に配信を利用する月間ユーザー数が20%増と会社予想を大きく上回って増えた。23年1~3月期の売上高見通しも市場予想以上となり、収益改善への期待による買いが膨らんだ。
◎住宅建設のパルト・グループ(PHM) △9.5%
31日に発表した22年10~12月期決算が市場予想を上回る増収増益となった。需要の強さを背景とした値上げが奏功し、住宅販売の売上高総利益率は28.8%と前年同期から2ポイント上昇した。決算説明会で幹部は「期末にかけて需要が改善し、今年1月も力強さが続いていることが確認できた」と指摘した。
◎自動車のゼネラル・モーターズ(GM) △8.3%
31日発表の22年10~12月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った。半導体などの部品の供給問題が改善し、世界販売台数が5%増えた。23年12月期通期の1株利益見通しも市場予想以上となった。経営陣は説明会で「23年も好調な年になる」と自信を示した。
◎半導体のマイクロン・テクノロジー(MU) ▲2.3%
31日に韓国のサムスン電子が発表した22年10~12月期の部門別業績で、半導体事業の営業利益が大幅減となった。半導体需要の停滞が続く中でも、中長期的な観点から「23年の設備投資は前年並みの水準を維持する」と表明した。増産競争で半導体の採算改善が見込めないとの警戒感が強まった。
◎建機のキャタピラー(CAT) ▲3.5%
22年10~12月期決算は売上高は値上げやディーラーの在庫積み増しなどを追い風に市場予想を上回って増えた。ただ、純利益が減り、1株利益は市場予想を下回ったのが嫌気された。原料高に伴う製造コストの増加やのれん代減損費用が響いた。