QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2023/02/28)
・3Q累計連結純利益は会社計画を上回る
23/3期3Q累計の連結純利益は5433億円と前年同期の4787億円から増加し、会社通期計画5400億円も超過。会社は事業環境等踏まえ計画を据え置いた。企業価値研究所は23/3期の連結純利益予想を増額(5500億円→5600億円:前期比6%増)。概ね順調な本業収益や高水準の利益進捗、外債損失のリスク等を総合的に勘案した。連結純利益を24/3期5700億円、25/3期6000億円と見込む予想は、足元までの状況を踏まえ据え置く。引き続き本業収益の伸長を主因に、利益水準が徐々に高まる展開を見込む。
・今後の増配や自己株取得の動向に注目
23/3期3Q末のCET1比率は上期末から上昇。目標水準に到達している。会社は上期決算時に増額した23/3期の配当計画(1株当たり年間85円:前期比5円増)を維持。利益上振れの見通しを踏まえると、再増額の余地はあるとみる。見送られている自己株取得は、東証のPBR1倍割れ企業への改善策の要請への対応もあり、これまでより前向きに検討される可能性があるとみる。
・リスクファクター ~システム障害影響、外債損失等
・アナリストの投資判断 ~当面堅調な推移が続くと予想
株価は昨年後半から大きく上昇。現状の当研究所の23/3期予想PERは約10倍、実績PBRは約0.6倍。同社の過去5年平均を上回る。株価指標の割安感は薄まったが、現状の株高要因になっている日銀の政策修正や金利上昇への期待は引き続き燻り続けるとみる。約4%と高い株式の予想配当利回りへの評価、東証が要請するPBR1倍割れ企業の改善策への期待等も下支えとなり、当面の株価は堅調な推移が続くと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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