QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2023/03/06)
・鉱山・建設タイヤの利益貢献を強めに見込む
23/12期の調整後営業利益(事業・工場再編費用など一時的かつ多額に発生する損益を調整した利益)見通しについて会社側は、前期比6%増の5100億円を計画。売値の改善や販売数量の増加、製品構成の改善が寄与する見通し。企業価値研究所は、調整後営業利益予想を5000億円→5200億円(前期比8%増)へ増額。売値の改善が予想以上に進むとみたほか、原材料価格も従来想定より落ち着くと見込んだ。会社計画に対しては、鉱山・建設タイヤの利益貢献を強めにみたほか、営業費の抑制余地もあるとみて上回る予想とした。これにより、今期にも調整後営業利益で過去最高を更新する見通し。24/12期以降も、長期事業計画に沿った底堅い業績推移を予想する。
・プレミアムタイヤとソリューションビジネスに特化へ
同社は22年8月に、長期事業計画「2030年長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を発表。目標数値として、30/12期に売上収益5兆円強レベル、調整後営業利益8000億円強レベルなどを掲げた。プレミアムタイヤとソリューションビジネスに注力する考え。当研究所では、同社の事業戦略は妥当と判断。目標数値達成には、ソリューションビジネスの拡大が鍵を握るとの見方を変えない。
・リスクファクター ~原材料価格、為替
・アナリストの投資判断 ~株価指標面で割安感。株価の上値余地は大きいとみる
直近の株価に基づく23/12期の当研究所予想PERは10倍。過去60カ月(一過性費用を計上した20/12期を除く)の平均PER11倍との比較では、やや割安感がある。会社計画に基づく配当利回りも3%超と依然高い。今期にも調整後営業利益で過去最高更新を予想、株価の上値余地も大きいと考えている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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