【日経QUICKニュース(NQN)】米銀の破綻をきっかけに金融市場で米利上げ長期化観測が後退し、リスク回避の動きも強まった。円の対ドル相場は1月以降に反落へ向かったが、再び円買い・ドル売りが増えている。1ドル=134円台前半にある相場はチャート分析上では週足の一目均衡表の「雲」に突入しており、今後の方向性を決める正念場にある。
一目均衡表において過去一定期間の高値と安値の平均値や中間値をもとに現在の値動きが今後どのように影響するのかを示すのが先行スパン1と2で、この2本の線に挟まれたエリアを「雲」と呼ぶ。雲は下値を支持したり上値の抵抗となったりしやすく、その後に雲から下抜けあるいは上抜けると相場の流れは加速することが多い。ドルからみると今のところ雲が下支えしている。抵抗むなしく下抜けすれば円買い・ドル売りの勢いが増すことも考えられる。