高校で金融教育の授業が始まり、担当教員はどんな課題を感じているのかーー。QUICKが金融教育に携わる高校の教員を対象に実施したアンケート調査によると、授業で使用する教科書の記述不足が課題としてあがり、公的機関のサポートや、生徒が楽しみながら学べる副教材の需要が高いことがわかった。また、座学中心の授業形式に対する課題も見えてきた。
教科書の記述や公的なサポートに不足感
金融教育の授業を担当する教員に、抱えている課題を聞いたところ、教科書の記述や公的なサポートに不足感があることがわかった。授業で使用する教科書の記述を「十分」と答えた教員は、家計管理や資産形成など各分野で3〜4割にとどまった。また、公的機関によるサポートが「十分」と回答した教員は全体の3割にとどまった。
「資産形成・運用」テーマの教育における課題
金融教育のなかでも、近年話題になっている「資産形成・運用」の分野を教える際の教員の課題を聞いた。
家庭科教員は、「教材の準備作成」(26.3%)、「自身の知識経験不足」(29.8%)が6テーマのうち最も多かった。また、金融リテラシーが高い教員は「効果的な教材が少ない」(33.9%)ことを最大の課題としていた。
ゲーム感覚で学べる副教材を望む声
金融教育に意欲を持っている教員は、授業を進めるにあたって教材の準備、効果的な教材の少なさ、授業時間の確保の3点に課題を感じていた。意欲的な教員や金融リテラシーが高い教員の6割が、公的機関に対して「ゲーム感覚で学べる副教材の作成・提供」を望んでいた。
金融教育の授業形式を聞いたところ、教員による座学形式の授業が最も多かった。一方、家計管理を除く5つのテーマでは、グループワークや外部講師の講演を望む教員の割合が比較的高かった。特に、資産形成分野はゲーム形式のグループワークを実施することが好ましいという声が他のテーマより多かった(33%)。
金融教育の授業を実施したものの、生徒の関心・興味が薄かったと回答した教員は「金融経済が身近ではなく、関心を持ちづらいテーマである」とみていた。ゲーム感覚で金融経済について学べる副教材に対しては、「生徒が興味を持ちやすい」、「金融経済教育のハードルが下がる」との意見があった。特に、金融リテラシーが高い教員ほど導入に前向きだった(67%)。
理想の金融教育の実現に向けて、教員の課題に寄り添う教材の提供や、授業運営のサポートが一層求められそうだ。
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QUICKは現在、金融教育領域において、カードゲーム「資産形成王」と資産運用に関する講演をセットで、学校等に提供しております。資産形成・運用で好ましい授業形式である「ゲーム形式の生徒同士のグループワーク」を実現すると同時に、日本経済新聞社グループとして中立的な立場であるQUICKが、公的機関に求められている「ゲーム感覚教材」「講師派遣」を提供することにより、教員のニーズに応えられるものと考えています。ご興味・ご関心のある学校・教育関係者の方は、QUICK Money Worldのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
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