【日経QUICKニュース(NQN)】オンワードホールディングス(8016)は6日、2024年2月期(今期)の連結純利益が前期比31%増の40億円になりそうだと発表した。主力の「オンワード樫山」のほか、バレエやフィットネス用品を手掛ける「チャコット」などの売り上げが伸びると予想。値引き販売の抑制や店舗運営の効率化で販管費を抑えることも寄与する。
今期の売上高は前期比5%増の1850億円、営業利益は34%増の70億円を見込む。年間配当は前期比2円増の14円とする計画だ。
同時に発表した23年2月期(前期)の連結決算は、売上高が前の期比5%増の1760億円、営業損益は52億円の黒字(前の期は10億円の赤字)だった。一方で、純利益は前の期比64%減の30億円だった。
電子商取引(EC)で扱う商品を実店舗に取り寄せ、試着や購入ができるサービスが好調で、売り上げ増加や営業黒字転換に寄与した。ただ、前の期に不動産売却益を計上した反動から純利益は減少した。
保元道宣社長は同日に開いた2023年2月期(前期)の決算説明会で、赤字が続く海外事業について、利益率の高いオンライン販売の拡大などで「24年度(25年2月期)以降に営業黒字転換を狙っていきたい」と語った。
PBR(株価純資産倍率)1倍を下回る上場企業に対し、東証が改善を要請したことについては「まずは営業利益などをしっかりと伸ばしていくことで、PBR改善に向けた基盤を作ることが重要」と答えた。オンワードの6日時点のPBRは0.6倍程度と1倍を下回っている。