【日経QUICKニュース(NQN)】イオン(8267)は12日、2024年2月期(今期)の連結純利益が前期比17%増の250億円になる見通しだと発表した。外出機会の拡大を捉え、主力の総合スーパー(GMS)など幅広い業態で利益を伸ばす。
売上高にあたる営業収益は3%増の9兆4000億円、営業利益は5%増の2200億円と、どちらも過去最高を見込む。電気料金や人件費の高騰は重荷だが、人流が回復し増収となる見通しだ。
今期の年間配当は前期比横ばいの1株当たり36円を計画する。
あわせて発表した23年2月期(前期)の連結決算は、営業収益が前の期比5%増の9兆1168億円、純利益は3.3倍の213億円だった。ドラッグストアや不動産事業が好調だったほか、GMSの構造改革が進み収益性が改善した。店舗の減損損失434億円を計上したが、補った。
■イオンの吉田社長、今期「トップバリュで売上高1兆円目標」 全部門で増益へ
イオン(8267)は12日、2023年2月期(前期)の決算説明会を開いた。吉田昭夫社長は小売事業について「プライベートブランド(PB)を強化してトップライン(売上高にあたる営業収益)と粗利益率(営業収益総利益率)を改善していく」と述べた。24年2月期(今期)について「PB売り上げは1兆5000億円、このうち『トップバリュ』で1兆円を目指す」との方針を示した。前期のPB売り上げは1兆3000億円、うちトップバリュは9000億円だった。
同社は今期の連結業績見通しについて、電気料金が前期比300億円増、人件費が同500億円増になる見通しを示した。江川敬明執行役は今期の見通しについて「セグメント別の業績予想は開示していないが、全セグメントで増益を見込む」と説明した。
2023/02通期 | |
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売上高(百万円) | 9,116,823 |
前期比 | +4.6% ○ |
QUICKコンセンサス比 | +0.3% ○ |
営業利益(百万円) | 209,783 |
前期比 | +20.3% ○ |
QUICKコンセンサス比 | +0.7% ○ |
経常利益(百万円) | 203,665 |
前期比 | +21.9% ○ |
QUICKコンセンサス比 | +1.5% ○ |
純利益(百万円) | 21,381 |
前期比 | +228.7% ○ |
QUICKコンセンサス比 | -19.7% ● |
実績年間配当(円) | 36.00 |