【日経QUICKニュース(NQN)】ニデック(旧日本電産、6594)の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は25日、2023年3月期の決算説明会で、一部の証券会社がニデックの目標株価を6500円前後としていることに言及したうえで、足元の自社の株価水準(24日終値で6624円)について「安い。しっかりと業績を出していくので、心配しなくても良い」と語った。
また今後の業績について「経営は数字だ。(2024年3月期の)第1四半期から業績をみてもらえればわかると思う」と話した。これまでの構造改革で問題を処理したとして、「成長神話を取り戻していく。これからの数字をみてほしい」と述べた。
24年4月に代表権を返上し会長兼CEOの役職からも外れ、「取締役グループ代表」に就任することについては、「オペレーションは社長や会長に任せる」と話した。さらに「これからはM&A(合併・買収)などを経営者に伝えるのが重要な役割になる」と語った。自身の今後については「私が消えるのは最高益を更新して、株価が安定しているとなれば」とした。
早船一弥常務執行役員は同会で、モーターとインバーター、ギアを一体化した駆動装置「イーアクスル」の今後の見通しについて、第2世代の「第2弾」を導入することで「22年度に(他社に)取られたシェアを倍返しで取りに行く」と語った。
早船氏はイーアクスルの第2世代について、出力を向上した「第2弾」を5月から導入すると説明した。25年からの導入を予定していた第3世代については、「24年から1年前倒しで導入する」と話した。