【日経QUICKニュース(NQN)】 三菱商事(8058)は9日、2024年3月期(今期)の連結純利益(国際会計基準)が前期比22%減の9200億円になりそうだと発表した。前期に資源価格が高騰した反動が出る。市場予想平均のQUICKコンセンサス9161億円(1日時点、10社)を小幅に上回った。
「資源価格等補正後利益」は液化天然ガス(LNG)販売事業における損益改善や、ケジャベコ銅鉱山での生産量増加などから前期と同水準を見込む。年間配当予想は200円(中間、期末とも100円)。前期は180円だった。同時に8600万株、3000億円を上限とする自社株買いを公表した。発行済み株式総数(自己株式を除く)に対する上限割合は6.0%となる。為替の前提は1ドル=130円(前期は135円50銭)。
同日発表した23年3月期の連結決算は売上高にあたる収益が前の期比25%増の21兆5719億円、純利益が26%増の1兆1806億円だった。
■中西社長、バフェット氏会談で「協業の具体的な話ない」
同社は9日、2023年3月期の決算説明会を開催した。中西勝也社長は著名投資家ウォーレン・バフェット氏と4月に会談した内容について、「(バフェット氏は)すごく三菱商のことを勉強しており、私からは当社はどういう会社で、どういうことを目指している会社かを話した」と述べた。
バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイとの協業には、「出来ればいいなというような話があっただけで、具体的な話には至っていない」と語った。