【NQNニューヨーク=戸部実華】米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが2023年1~3月期にUSバンコープを含む米銀行株の一角を売却した。半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)の米預託株式(ADS)もすべて手放した。15日夕に米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期の保有有価証券報告書で明らかになった。
地銀大手のUSバンコープとカストディー(資産管理)業務大手のバンク・オブ・ニューヨーク・メロンの保有株をすべて売却した。昨年12月末時点ではそれぞれ667万株、2506万株保有していた。半面、大手銀の保有は拡大した。バンク・オブ・アメリカ株は昨年末と比べ2%ほど増やし、シティグループも小幅ながら買い増した。昨年末時点では保有していなかったキャピタル・ワン・ファイナンシャルは992万株を新たに取得した。
昨年末時点で829万株を保有していたTSMCのADSはすべて売却した。高級家具販売のRH株も手放した。自動車のゼネラル・モーターズ(GM)やゲームのアクティビジョン・ブリザードも保有株数を減らした。ネット通販のアマゾン・ドット・コムの保有株数も1%ほど縮小した半面、スマートフォンのアップルは2%ほど買い増しした。石油株ではシェブロン株を2割近く減らした一方、オキシデンタル・ペトロリアム株は1割弱増やした。