【松島 新(米ロサンゼルス在住)】
◇米CEOの報酬、2022年に激減
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は15日、米国の最高経営責任者(CEO)の報酬パッケージが2022年に激減したと報じた。S&P500企業のCEO3分の2の報酬が株価下落により当初より減ったとしている。テスラのマスクCEOの株式報酬は100億ドル(約1兆3600億円)近く目減り、アマゾンのジャシーCEOの報酬は1億4900万ドル(約202億6000万円)減ったと伝えた。
(https://www.wsj.com/articles/ceo-pay-packages-fell-sharply-in-2022-as-the-stock-market-sank-3d06eb69?mod=hp_lead_pos3)
◇トルコ国債CDS、エルドアン氏優勢で急上昇
英フィナンシャル・タイムズ紙は15日、トルコで14日実施された大統領選で現職のエルドアン大統領が優勢だったことを受け、トルコ国債の今後5年間のデフォルト(債務不履行)リスクに備えるコストが急激に上がったと報じた。保証コストを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは100ベーシスポイント超上がり607ベーシスポイントになったとしている。エルドアン氏による市場への圧力が続くとの警戒で、トルコ10年物国債は売られ、利回りが9.25%に急上昇したと伝えた。
(https://www.ft.com/content/ec688e91-17ac-4147-bf1a-633f77b999f8)
◇ハーバード大卒の若い政治家、タイの古い政治揺さぶる
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は15日、タイで14日に実施された総選挙で野党「前進党」が下院(下院選、定数500)の152議席を獲得し最大政党となり古い政治体制を揺さぶったと報じた。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学で学び米国とニュージーランドに住んだ42歳のピタ氏率いる政党で、強大な軍と国王の影響力が大きいタイでの急躍進は予想されていなかったとしている。もう1つの野党「タイ貢献党」の141議席と合わせ過半数となるが、軍政下で国軍が任命した上院250人が連立政権樹立を阻止する可能性があり、不透明だとしている。
(https://www.wsj.com/articles/young-harvard-educated-politician-shakes-up-thailands-old-guard-235d1f18?mod=lead_feature_below_a_pos1)
◇ヴァイス、デジタル・メディアのパイオニアが破綻
米ワシントン・ポスト紙は15日、かつて一世を風靡したヴァイス・メディアが米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと報じた。1994年に雑誌としてスタートしたヴァイスは、デジタル・メディアのパイオニアとして躍進し時価総額は一時50億ドル(約6800億円)超に達したが、最近は業績が低迷していたとしている。フォートレス・インベストメントやソロス・ファンド・マネージメントを含む債権者グループが2億2500万ドル(約306億円)で買収する案を提示したと伝えた。
(https://www.washingtonpost.com/business/2023/05/15/vice-media-files-bankruptcy/)
◇マイクロソフトの大手ゲーム会社買収、EUが認可
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は15日、欧州連合(EU)当局がマイクロソフトによる750億ドル(約10兆2000億円)規模のアクティビジョン・ブリザード買収計画を承認したと報じた。先に英当局が買収を認めない判断をしていて、マイクロソフトは異議を申し立てる方針だとしている。買収完了に向け米英欧の3つの障壁に直面したが、少なくとも1つを乗り越えたと伝えた。
(https://www.wsj.com/articles/microsofts-75-billion-activision-blizzard-deal-gets-eu-approval-116b7d9a?mod=hp_lead_pos1)
◇移民に続き大卒、米西海岸と東海岸から流出
米ニューヨーク・タイムズ紙は15日、米西海岸と東海岸の大都市から大卒の労働者が流出する傾向が強まったと報じた。物価の高さを理由に移民がサンフランシスコやニューヨークから引っ越したが、新型コロナウイルスのパンデミック(疾病の世界的流行)をきっかけに大卒が米国の別の地域に多数移動したとしている。サンノゼやロサンゼルスでも高等教育を受けた労働者の流出が流入を上回ったと伝えた。
(https://www.nytimes.com/interactive/2023/05/15/upshot/migrations-college-super-cities.html)
◇ベラルーシ大統領の写真掲載、体調悪化説を打ち消す狙いか
ユーロニュースは15日、1週間近く公の場から姿を消したベラルーシのルカシェンコ大統領が空軍を訪問した写真を国営通信ベルタが掲載したと報じた。モスクワで9日開かれた対ドイツ戦勝記念日パレードに出席したものの、プーチン大統領主催の朝食会を欠席、多くの公式行事に姿を現さなかったため、健康不安説が広がっていたとしている。重病説を打ち消す狙いがあることは明らかだと伝えた。
(https://www.euronews.com/2023/05/15/speculation-about-lukashenkos-health-after-belarus-president-missing-in-action-since-last-)
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