QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2023/07/19)
・今期は業績の出足が概ね順調。当研究所予想を維持
24/2期1Qの連結売上収益、営業利益は前年同期比18%増加。会社計画に対して概ね順調な出足となった。企業価値研究所は24/2期の連結業績予想(営業利益は前期比2%増の700億円。会社計画と同じ)を据え置く。半導体関連の回復の弱さなどから全体の受注に強さはみられないが、業績の出足は順調で、2Q以降も高水準の受注残高の消化や円安効果が業績を下支えするとみる。為替想定を円安に見直したが、半導体関連の需要回復の弱さなどを考慮し、業績予想を据え置く。
・来・再来期の業績予想は円安や新中計踏まえ増額
当研究所の25/2期、26/2期の業績予想は増額。為替想定を円安に見直した効果や、会社が示した意欲的な新中計(26/2期の連結営業利益目標1000億円)等を考慮した。全体の業績予想の見方は大きく変えていない。自動化投資やEV関連需要の拡大継続などを背景としたロボットの成長を軸に増収増益が続くと予想。半導体関連需要の復調効果などで26/2期に全体の業績伸長ペースがやや強まる展開を見込む。財務の懸念は現状少ない。会社の配当性向目標は引き続き「30.0%+α」。
・リスクファクター ~半導体市場、中国のリスク等
・アナリストの投資判断 ~堅調に推移し再度上値を試すと予想
株価は今年に入り上伸し、6月23日に過去最高値6859円を付けた後はやや調整した。現状の当研究所の24/2期予想PERは31倍強。製造業や機械セクターの平均に比べ高いが、同社の過去の平均を下回る。受注に強さがない点はネガティブだが、ロボットの中長期的な成長継続への期待、今後控える半導体関連需要の回復や増益への期待なども織り込む形で、株価は引き続き堅調に推移し、再度上値を試す展開を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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