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ファーストリテイリング(9983) 海外での事業拡大と収益性向上で、来期以降も収益拡大が続くと予想

QUICK企業価値研究所アナリスト 原田大輔(2023/07/25)

・23/8期3Q累計は過去最高益。中国の回復が顕著
 23/8期3Q累計の連結営業利益は前年同期比22%増の3306億円。円安などの影響で国内ユニクロ事業は若干の減益だが、海外ユニクロ事業が好調で過去最高益を更新した。特に3Qは、東南アジアや北米・欧州の伸長に加え、コロナ禍が収束した中国の回復が顕著となった。

・国内は在庫整理が、海外は東南アジアでの出店進む
 企業価値研究所では23/8期通期の連結営業利益を前期比28%増の3800億円、24/8期は同16%増の4400億円、25/8期は同9%増の4800億円と予想。中国大陸での販売動向や想定為替レートを円安方向に見直したことを踏まえ、予想を増額した。来期以降も海外での事業拡大と構造改革による収益性向上という中長期での成長シナリオに沿って、収益拡大が続くとの見通しに変わりはない。国内ユニクロ事業では円安の影響などで収益性が低下しているものの、在庫整理が進展。来期以降の利益拡大に貢献すると見込む。海外では東南アジアでの出店が加速。今後は北米・欧州での出店ペースも早まるとみる。

・リスクファクター ~為替や原材料価格の急変など

・アナリストの投資判断 ~成長シナリオに変わりなし。株価は堅調な推移を予想
 当研究所では中国大陸での販売動向などを踏まえ、業績予想を増額。来期以降も海外での事業拡大と構造改革による収益性向上という中長期での成長シナリオに沿って、収益拡大が続くとの見通しに変わりはない。PERは来期24/8期予想をもとに算出すると37倍と、海外ユニクロ事業の成長による収益拡大期待を背景にPERが上昇した14/8期以降の平均40倍を下回る。中長期では利益成長に合わせた株価の堅調な推移を予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

原田 大輔

シニアアナリスト

中小型株担当


【プロフィール】
早稲田大学商学部卒業。東海東京証券に入社し、企業調査アナリストとして小売業界などを担当。 その後、外資系コンサルティングファームのアクセンチュアへ転じ、経営コンサルタントとして顧客企業の様々な変革をサポート。2018年、再び企業調査アナリストとしてQUICK企業価値研究所に入社。 「投資家の目線」だけでなく、経営コンサルタントとして培った「経営者の目線」を活かした企業調査を心がけている。


日本証券アナリスト協会検定会員


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