QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2023/08/09)
・商品単価を軸に客単価予想も上方修正
連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。前回予想から増額した。インバウンド回復による平準化進捗を受け、入園者数予想を上方修正。商品単価を軸に客単価予想も引き上げた。体験価値向上のためコロナ前と比べ1日当たり入園者数の上限を引き下げるなか、40周年の今期は入園者数が過去最高(19/3期3256万人)の83%にとどまる見込みだが、連結営業利益は過去最高(同1293億円)を更新へ。客単価上昇、特に体験価値向上を反映した値上げや「プレミアアクセス」など体験の収益化によるチケット単価上昇が原動力に。「TDS」で新テーマポート「ファンタジースプリングス」が開業する来期も2桁増益を予想。来期からは大型投資が一巡するため、今期2Q決算発表時の中計財務目標見直しに合わせ、株主還元強化へ舵を切ることを期待したい。
・長期では事務棟エリア開発による収容能力増を想定
長期では事務棟エリア開発を想定。収容能力拡大により入園者数3400万人と仮定した場合の連結営業利益を2850億円と試算。「TDL」エリア活性化や「TDS」拡張用地開発による体験価値向上、収容能力引き上げは織り込んでいないため、入園者数の更なる上振れ期待も。
・リスクファクター ~コロナ感染再拡大など
・アナリストの投資判断 ~株価にはやや過熱感があるとの見方を継続
当研究所は株主優待目的で長期保有する個人投資家が多いことを理由に、長期的成長シナリオを踏まえた投資判断を実施。事務棟エリア開発による入園者数3400万人(30年代半ば)を仮定した場合の当研究所試算に基づくPERは42倍。コロナ前5年間の平均PER38倍を目安に、やや過熱感があるとの見方を据え置く。短期的には中計財務目標見直しや株主還元強化の可能性、長期的には今後の開発計画に引き続き注目したい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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