QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2023/09/07)
・前期比8%増の今期調整後営業利益予想を維持
23/12期通期の調整後営業利益(事業・工場再編費用など一時的かつ多額に発生する損益を調整した利益)見通しについて会社側は、期初の5100億円(前期比6%増)の計画を変更していない。企業価値研究所も、強めの調整後営業利益予想5200億円(同8%増)を据え置く。為替の円安進行、原材料価格の低下を織り込む一方、主に欧州でのトラック・バス用タイヤの需要減速を反映した。ただ、下期の為替レートの前提を会社想定より円安に設定したほか、鉱山・建設タイヤの利益貢献を強めにみて、引き続き会社計画を上回る予想とした。今期にも、調整後営業利益で過去最高を更新するとの見方に変更はない。
・来期以降は底堅い業績推移を予想
24/12期以降も、従来の調整後営業利益予想を据え置く。底堅い業績推移を予想する。乗用車用では大口径のプレミアムタイヤ、トラック・バス用ではリトレッドを中心としたソリューション事業の拡大が寄与する見通しとした。鉱山・建設タイヤを中心とした特殊タイヤも、引き続き堅調に推移するとみている。同社は上期決算発表時に、ソリューション事業において、「やること」、「やらないこと」を明確にした。当研究所では、妥当な判断と前向きに捉えている。
・リスクファクター ~原材料価格、為替
・アナリストの投資判断 ~底堅い業績推移を映し、緩やかに上値を追う展開を予想
直近の株価に基づく翌24/12期の当研究所予想PERは10倍。過去60カ月(一過性費用を計上した20/12期を除く)の平均PER11倍との比較では、若干の割安感がある。会社計画に基づく配当利回りは3%超と依然高い。来期以降は底堅い業績推移を予想、それを反映する形で株価も緩やかに上値を追う展開を引き続き予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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