【日経QUICKニュース(NQN)】米連邦準備理事会(FRB)が3月19、20日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切るとの観測が金融市場で持ち直している。米金利先物から予測する「Fedウオッチ」によると3月のFOMC後の政策金利が現行の「5.25~5.5%」を下回るとの予想確率の合計は11日(日本時間12日昼)時点で73.2%に上昇した。
「3月までに利下げ」観測は9割を超える場面もあった昨年末時点から低下していたが、下げ止まってきた。きっかけの1つは11日発表の昨年12月の米消費者物価指数(CPI)だ。前年同月比の上昇率は3.4%と前の月から加速したが、エネルギーと食品を除くコア指数は3.9%上昇と前の月から鈍化した。基調を左右するサービス価格の上昇鈍化を指摘する声も多い。
Fedウオッチによると3月FOMC後の政策金利が現行を0.25%下回る「5~5.25%」との予想は70.2%、0.5%下回る「4.75~5%」は3.0%までいずれも回復している。今月30、31日のFOMCについては「現行のまま」との予想が95.9%と金利据え置きがほぼ確実とみられている。一方、5月のFOMC後は現行の政策金利を下回るとの予想確率の合計が98.5%と「5月までに利下げ」もほぼ確実視されている。