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J.フロント リテイリング(3086) インバウンド需要以外の成長の可能性については4月発表予定の次期中計次第

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2024/01/15)

・サマリー
 連結事業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。インバウンド需要増勢を反映し、来期・26/2期の予想を引き上げた。コロナ前を上回る来期に続き、26/2期はIFRSでの最高益を10期ぶりに更新する見込みだが、これは主にインバウンド需要拡大によるもの。それ以外の成長の可能性については、4月発表予定の次期中計次第だ。利益回復が遅れているパルコの立て直しも引き続き課題。4月には潜在能力を発揮し切れていない松坂屋名古屋店の大型改装や成長基盤構築を進めるデベロッパー・カード戦略の具体策・道筋が明らかになるため、中長期での飛躍的な成長が可能かを見極めたい。

・アナリストの投資判断 ~26/2期予想PERは11倍、株価は下げ過ぎとみる
 当研究所予想に基づく26/2期の予想PERは11倍。コロナ前3年間の平均14倍を目安に、株価は下げ過ぎとみる。ただし、2000円台乗せを狙うような本格的な水準回復には、次期中計の成長シナリオが株式市場で受け入れられる必要ありとの見方を据え置く。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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