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イオン(8267) PBの競争優位性が高まる半面、戦略的賃上げ継続は来期以降の利益を圧迫へ

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2024/02/01)

・サマリー
 連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。PBの競争優位性が高まる半面、戦略的賃上げ継続が来期以降の利益を圧迫する見込み。総合金融、ディベロッパーの回復の遅れもあり、来期・26/2期予想を小幅減額した。今期の連結営業利益が4期ぶりに過去最高を更新する一方、26/2期でも過去最高に届かない連結純利益の水準向上に向け、非効率事業からの撤退や倉庫出荷型ネットスーパー「Green Beans」の躍進に期待。ツルハHD株取得交渉開始を機にドラッグストア業界再編に関与する可能性も。

・アナリストの投資判断 ~更なる株価上昇には純利益水準向上が不可欠
 家計応援型の株主優待を主因とした個人投資家からの人気に支えられ、株価は昨年4月以降、上昇基調。年明け以降は新NISA始動や相場全体の活況も追い風となり、上場来高値(21年2月3675円)に迫る勢い。26/2期のEV/EBITDA倍率(当研究所予想)は9.2倍と、当研究所が目安とするコロナ前20/2期の最高値8.7倍と比べ、さほど割高感はないものの、更なる株価上昇には連結純利益水準向上が不可欠だろう。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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