AIと資本の大集中時代、その未来と悲劇（永井洋一）
【日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）編集委員 永井洋一】ペストで人口が急減したルネサンス期の欧州は労働力不足とそれに伴う賃金上昇を回避するための技術開発に多額の資金が必要となり、資本集中が進んだという。
不況と好況を繰り返す資本主義に企業の再編・淘汰は必然だ。その結果、より強い企業に資本は向かう。経済史の大家、大塚久雄は「競争の情熱」と「信用の媒介」により、資本集中は加速すると説いた。
日経平均株価が1989年末以来、実に34年ぶりに最高値を上回った。1929年以降の大恐慌期の米ダウ工業株30種平均でさえ、25年余で新高値を更新した。改めて歳月の長さに嘆息を禁じ得ない。
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