QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2024/08/02)
・サマリー
25/3期の連結営業利益について企業価値研究所では、従来予想を1740億円→1950億円(前期比39%増)へ引き上げる。従来からこの期は大幅な増益を予想していたが、主要製品の想定以上の需要回復と石化製品の市況上昇、在庫評価益の発生、円安などの効果でマテリアル部門を中心に従来予想を上回る増益を達成できる見通しとなった。26/3期以降も着実な増益基調を見込むが、一段の利益水準向上へ向けて構造改革の進展を期待したい。
・アナリストの投資判断 ~株価には割安感があり、徐々に上昇へ
直近の26/3期当研究所予想連結PERは約11倍と、業界平均並みの水準。石油化学系事業をはじめとして化学メーカーを取り巻く事業環境には依然不透明感が強いが、25/3期以降着実な増益が見込まれるうえ、業績が比較的安定している同社のPERが業界平均を上回る傾向にある点を考量すると割安感がある。業界平均を上回る13倍程度の評価が妥当であり、株価は徐々に上昇に向かうと考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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