「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド<愛称:楽天・オールカントリー>」が設定後初めて公表した運用報告書によると、信託報酬に監査費用など「その他費用」も含めた総経費率(年率換算値)は0.10%だった。国内公募の追加型株式投資信託のうち、新NISA(少額投資非課税制度)で人気の高い全世界株のインデックス型(指数連動型)では2番目に低い。
「楽天・オールカントリー」の信託報酬は年0.05610%(税込み)と、代表的な世界株指数「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」に連動するインデックス型では最安。2023年10月の設定当初は競合商品と同率の年0.05775%だったが、23年12月1日に引き下げ単独で最安となっていた。
総経費率は信託報酬と「その他費用」の合計。どの費用を含めるかの基準が投信ごとに異なる信託報酬よりも、運用にかかったコストをより正確に比較しやすい。総経費率は通常1年ごとなどの決算後に公表される運用報告書で把握できる。「楽天・オールカントリー」の初回の決算は対象期間が23年10月27日~24年7月16日の9カ月弱と、一般的な12カ月程度に対してやや変則だった。総経費率は今後も決算期ごとに変動する可能性がある。
24年9月27日時点で調べたところ、ACWI連動型で総経費率が最も安いのは、「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)<愛称:Funds-i Basic 全世界株式(オール・カントリー)>」(T01312237/TSK)の0.07%(信託報酬は0.05775%)だった。同タイプで純資産総額が断トツの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、総経費率が0.11%(信託報酬は0.05775%)と3番目に安い。
総経費率だけではなく実質コスト全体ではeMAXIS Slimオルカンのほうが安いようですね。