11月13日(水)、アメリカ労働統計局は10月の消費者物価指数(CPI)を発表する。アメリカでは、インフレ鈍化の期待が高まる一方で、ハリケーン「へリーン」「ミルトン」の影響を無視できないとの指摘もあり、CPIに関心が集まっている。この記事では、QUICK Money Worldの関連記事を中心にアメリカCPIのスケジュールや市場の予想などを解説する。
(2024/11/13 23:26更新) 米労働統計局が13日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比+2.6%で、市場予想と一致した。9月の+2.4%と比較して伸びが加速した。
食料・エネルギーを除くコア指数は前年比+3.3%で、市場予想と一致した。8月の+3.3%と比較して伸びは変わらなかった。
詳細は以下の通り。
・総合指数
10月結果 | 市場予想 | 9月結果 | |
---|---|---|---|
前年同月比 | +2.6% | +2.6% | +2.4% |
前月比 | +0.2% | +0.2% | +0.2% |
・コア指数
10月結果 | 市場予想 | 9月結果 | |
---|---|---|---|
前年同月比 | +3.3% | +3.3% | +3.3% |
前月比 | +0.3% | +0.3% | +0.3% |
CPIとは?
世界各国で発表される、消費財やサービスの価格変動に焦点を当てる指数のこと。「Consumer Price Index」の略。アメリカでは労働省の一機関である労働統計局が毎月発表しており、全ての商品やサービスの動きを示すものを「総合指数」、食料品やエネルギーを除外するものを「コア指数」と呼ぶ。単に「消費者物価指数」「CPI」と言うとき、一般には総合指数のことを指す。
アメリカCPIは、なぜ重要?
CPIはインフレ率を分析するための重要指標だ。別名「経済の温度計」とも呼ばれ、温度が高すぎるとインフレに、低すぎるとデフレになる。インフレが進むと消費者マインドが悪化する可能性があり、世界最大の経済大国アメリカのGDPの約70%を占める個人消費の上昇を阻害し、経済全体に影響を及ぼす要因となる。そのため、CPIの動向に市場全体が注目している。
また、CPIの結果次第では、アメリカの利下げ観測が影響を受ける可能性がある。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に開いた会見で、「インフレ率は我々の目標(2%)に近付きつつある」と言及した。金利先物の値動きから米政策金利の市場予想を算出する「Fedウオッチ」によれば、12月のFOMCで25ベーシスポイント(0.25%)の利下げが行われるとの予想が多数派だが、金利据え置き予想も一定数存在する。利下げの有無について予想が割れており、今回のCPI次第では市場の見通しが変化する可能性がある。
アメリカCPIは、いつ発表される?
10月のアメリカCPIは11月13日(水)の日本時間22時30分に発表される。
アメリカCPIの市場予想は?
ダウ・ジョーンズ通信がまとめたCPIの市場予想は前月比上昇率が0.2%、エネルギー・食品を除くコア指数は0.3%の上昇と、9月と変わらない見通しだ。前年同月比のコア指数も3.3%上昇と、9月から横ばいとなると見込まれている。
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前回はどうだった?
9月の総合指数は前年同月比で2.4%の上昇で、8月の2.5%から伸びが鈍化した。一方、コア指数は前年同月比3.3%の上昇で、8月の3.2%から伸びが加速した。いずれも市場予想を上回り、指標発表後の米株は下落した。
気になる今後の見通しは?
アメリカの利下げ観測の行方が今後の注目ポイントだ。CPIがインフレ鈍化を確認する内容となれば、利下げ継続の見通しが強まり、株式相場にはポジティブとの見方がある。
米国で10月の米CPIなど物価関連の指標が出てきますが、米景気の鈍化傾向が確認されれば、FRBによる利下げ継続の見方が一段と強まり、株式相場にはポジティブとみています。
一方、CPIが上振れすると、円相場は1ドル=155円台をメドに円安・ドル高が進むとの声もある。
13日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて取引に慎重となる参加者が増えやすいものの、変動の大きい相場展開は続くだろう。米CPIが上振れすると、円相場は7月30日の安値(155円20銭近辺)をメドに下値を模索する展開になるとみている。
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