【日経QUICKニュース(NQN)】4月17日の東京株式市場で、アドバンテスト(プライム、6857)が反発している。前日比207円(3.81%)高の5630円まで上昇した。前日16日は米エヌビディアの時間外取引での下落や蘭ASMLの受注状況に対する失望を受けた売りが波及し、6.5%安で終えていた。前日の米株式市場ではエヌビディアやASMLの株価が急落し、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4%を超える下落となったが、現時点でアドテストを改めて売る動きはみられない。押し目買いのほか、日経平均株価の上昇と株価指数先物への買いに連れ高している面もある。
岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「前日の大幅安の反動や、米中の半導体を巡る悪材料出尽くし感から買われているのだろう」との見方を示した。きょうは台湾積体電路製造(TSMC)の決算発表が予定されており、斎藤氏は「米中貿易摩擦に絡むポジティブなコメントが出てくることが期待され、アドテストの株価上昇の一因になっている」とみていた。
もっとも、世界的な半導体市況の先行き不透明感は強く、米半導体関連株の下落にも歯止めがかかっていない。国内の半導体関連は東エレク(8035)などは下落しており、アドテストの上昇の持続性に懐疑的な見方もある。