円建てビットコイン(BTC)が下値を切り下げている。過去に破産した仮想通貨交換業者マウントゴックスの破産財団による換金売りに対する警戒感が強まっているようだ。最近、一部報道で保有するビットコインなどを弁済資金にあてるため換金を検討と伝わっていた。
ビットコインは8日の米国時間にも大幅安。コインデスクによれば1BTC=9075.87ドルまで下げ、9000ドルの節目に迫った。下落率は前日比で8%超となって急落した。
日本の金融庁が8日に仮想通貨の取扱業者に対して行政処分を発表し、業務改善命令を5社、業務停止命令を名古屋のビットステーション、横浜のFSHOに出したことが警戒された。7日に米証券取引委員会(SEC)が米国内の仮想通貨業者に対して「取引所の登録無しは違法だ」と警告を発したのに続き、世界的に金融当局が仮想通貨業界への取り締まりを厳しくしているものとして関心を集めた。
7日に香港を拠点とする大手仮想通貨取引所バイナンスが資金の引き出しを停止したことでハッキングされたのではないかとの観測が出たことも含め、今週はビットコイン業界に悪いニュースが相次いでいる。
米経済専門チャンネルのCNBCは8日、1万ドルを割り込んで再び下落基調に転じたビットコインの次のサポート水準として、8759ドル、8000ドルなどと指摘していた。
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