米資産運用大手ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)が12日に米経済専門チャンネルのCNBCに出演し、「投資家は現在の激しいマーケットに挑戦すべきでない」との見解を示した。
ウォール街のご意見番として知られるフィンク氏は「我々は市場(で投資に入る)タイミングについて多くの時間を使っている。ボラティリティは市場全体を変化させた」と最近の値動きの激しさに警鐘を鳴らしつつ、トランプ政権で成立した減税策によって強気相場は長続きするだろうとの見方を示した。
12日の米株式市場でブラックロックは反発し、前日比1.46%高の533.01㌦で取引を終えた。一時は3.1%高の541.49㌦をつけた。同日発表の2018年1~3月期決算で、売上高にあたる営業収益が前年同期比15%増の35億8300万㌦となり、 市場予想(31億9914万㌦)を上回った。1株利益(EPS)は28%増の6.68㌦となった。調整後のEPSは6.70㌦となり、市場予想(6.39㌦)を上回った。運用資産が17%増えるなど、市場が不安定な環境にも関わらず本業が好調だったことを受けて好感する動きが出た。(片平正ニ、伊藤央峻)
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