QUICKは上場企業の2期先までの業績予想を示すツール「QUICK Forecast企業業績」を提供している。今回は新日鉄住金(5401)と東京製鉄(5423)を見てみる。
新日鉄住金は2019年3月期、原料炭を中心とする主原料価格の高騰、スクラップや合金などの副原料価格・資材費・物流費などの上昇を受けたコストアップを踏まえた鋼材価格の改定について、需要家の理解を得られるよう丁寧な対応を継続していくとしている。会社予想は公表しておらず、アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサス(6月27日時点)は前期比30%増の2372億円。QUICK Forecastが試算する営業利益は23%増の2250億円だ。
社名が「日本製鉄」に変わる来期(2020年3月期)については、QUICK Forecastの営業利益は2470億円、QUICKコンセンサス(6月27日時点)は2745億円となっている。
東京製鉄は19年3月期の単独営業利益を前期比15%増の120億円と見込む。需要に見合った生産を徹底することで製品販売価格の引き上げをはかるほか、営業部門と生産部門の連携を一段と強化して国内外の製品・原料事情の変化に対応。一層のコストダウンに繋げて収益拡大に努めていく。QUICK Forecastでは今期の営業利益を131億円、来期は150億円と計算する。
※QUICK Forecastは全上場企業約3700社のうち、必要なデータがそろわない一部の銘柄を除き、ほぼすべての銘柄をカバーしている。決算や業績予想の修正などに対応し、タイムリーに予想値を算出することができる。現在はβ版として提供しており、サービス内容は適宜、改善・更新される。QUICKの情報端末の「ナレッジ特設サイト」ではこのほかさまざまな決算情報のコンテンツツールを提供している。