米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が日本時間27日午前3時に発表される。9月は政策金利を0.25%引き上げ、年2.00~2.25%にすることが確実視されており、景気を冷やしも過熱もさせない中立金利(長期の政策金利見通し、現行は2.9%)との乖離(かいり)は小さくなる。声明文の「依然として緩和的」という表現が削除されたり変更されたりすると、市場で利上げ終了が近いとの思惑が高まる可能性がある。
より注目度が高いのは、FOMCメンバーの政策金利見通し(ドットチャート)だ。今回から新たに2021年の見通しが公表される。6月のFOMCにおけるドットチャート(下のグラフ)では、20年末の政策金利見通しの大半が中立金利を上回り、実質的な引き締めの状態にある。21年も利上げが継続される見込みとなれば、米金利に上昇圧力がかかりやすくなる。逆に20年で打ち止めとなれば、低下圧力になりそうだ。(池谷信久)
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