野村アセットマネジメントが運用する「野村米国ハイ・イールド債券投信(ブラジルレアルコース)毎月分配型」(01315091)が25日の決算で、1万口あたりの分配金を前月より20円安い30円に引き下げた。2016年9月以来1年10カ月ぶりの減額で、09年1月末の設定以来の過去最低水準。
同ファンドは米ドル建ての高利回り事業債(ハイ・イールド・ボンド)に主に投資する。為替取引手法の異なる9コースから選ぶ通貨選択型で、今回の決算でブラジルレアルコース以外に6つのコース(円、ユーロ、豪ドル、南アフリカランド、トルコリラ、通貨セレクト)もそれぞれ過去最低水準まで分配金が引き下げられた。
ブラジルレアルコースの純資産総額(残高)は25日時点で1224億円と、9コースの中で規模が最も大きい。1万口あたりの分配金が250円だった11年には残高が6500億円を超えるなど人気を集めた。直近1年は資金が流出し、残高が減少傾向にある。6月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はマイナス10.37%だった。
野村アセットマネジメントは分配金を引き下げた理由を「基準価額水準や市場動向等を総合的に勘案」したとしている。
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(QUICK資産運用研究所)