インターネット上の仮想通貨、ビットコインの値動きが激しくなっています。昨年12月17日にドル建て価格は1ビットコイン=1万9700ドル台の最高値を付けた後に失速し、今年1月中旬に入ってほぼ半値まで急落しました。
1月の「QUICK月次調査<外為>」※では、外国為替市場の担当者にビットコインの行方について聞きました。調査期間は1月15~18日、回答者数は73人です。
※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。
「すでにピークアウト」41%
2018年末に向けて、ビットコインがどのような相場展開になると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「乱高下を繰り返し、トレンドが定まらない」で46%、次いで「すでにピークアウトし、大きな流れとしては下落基調をたどる」が41%で続きました。「大きな流れとしては再び上昇基調をたどり、いったんは最高値を更新する」は10%にとどまりました。
市場関係者からは「ビットコインから他の仮想通貨へ資金シフトが活発化すると思われる」、「仮想通貨全般では大きな上昇余地があるが、ビットコイン単体では上値が限定される」といった声も聞かれました。
3月のG20会合に注目
仮想通貨への投機が過熱し、価格の乱高下で取引リスクへの懸念が強まっていることから、3月にアルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、フランスやドイツの呼びかけによって、仮想通貨の国際的な規制を話し合うと報じられています。仮想通貨がG20会合の議題に取りあげられるのは初めてで、注目が集まりそうです。
※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。