2019年春に卒業する大学生らの就職活動が3月から本格的に始まった。QUICKが15日まとめた3月の短期経済観測調査(QUICK短観)によると、19年春の採用者数について「増やす」と回答した上場企業は27%と、昨年調査(31%)よりもやや減った。
回答企業は382社、調査期間は3月1日~12日。QUICKは毎年3月のQUICK短観で同じ質問を設定している。
18年春の採用実績に比べ、19年の採用数を「減らす予定」と答えたのは5%。「ほぼ横ばいの予定」と答えた企業が全体の7割弱を占めた。「増やす予定」と回答した企業は2016年から毎年増えていた。
厚生労働省によると、2017年平均の有効求人倍率は前年比0.14ポイント高い1.50倍だった。上昇は8年連続で、過去最高水準だった1973年(1.76倍)以来44年ぶりの高水準だった。企業の間では人手不足感が強まっているが、QUICK短観によれば、新卒の採用増には一服感も出ている。
製造業DI、2カ月連続の悪化でプラス35
毎月定点調査している製造業の業況判断指数(DI)は前月調査から4ポイント悪化のプラス35で、2カ月連続で悪化。非製造業DIは前月比1ポイント悪化のプラス40。金融を含む全産業DIは、前月比2ポイント悪化のプラス38となった。
※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。