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平成最大の衝撃「マイナス金利政策」 債券QUICK月次調査、世代間で違いも

新元号が「令和(れいわ)」に決まり、30年あまり続いた「平成」が間もなく幕を閉じる。振り返ると、1990年代半ばに3~4%だった日本の長期金利は右肩下がりを続け、今ではマイナス圏で推移する。
 
平成の時代を債券市場関係者はどう総括するのか。QUICKが4月1日にまとめた3月の債券月次調査によると、平成時代、債券市場に影響を与えた出来事として、2016年1月の「マイナス金利政策の導入」との回答が最も多かった。副作用を伴う「劇薬」への印象は強烈だった。
 
■「マイナス金利」は全世代1位
 ※平成に債券市場に影響を与えた出来事のなかで印象に残っているものを3つまで選んでもらった。
 
マイナス金利導入で受けた大きな衝撃は、世代を超えた共通体験となっているようだ。これを選んだ回答者の割合は、すべての世代でトップとなった。
 
またマイナス金利政策にはやや否定的な声が多い。米欧の中銀がハト派姿勢に転換するなか、日銀にとってマイナス金利の深掘りは残された数少ない追加の緩和の手段ともいえる。だが回答者からは「副作用が大きく選択肢にならない」(投信投資顧問)、「『緩和』と呼んではいけないのではないか」(証券会社)などの意見が相次いだ。
 
「為替相場の水準と市場のセンチメント次第」(証券会社)との見方もある。金融機関の利ざやの縮小など負の側面もあるが、為替が円高に振れれば、評価が割れる金利引き下げを日銀が選択する可能性はある。
 
■世代間で差が出た項目も
 
回答を世代ごとに見ると、印象の残った出来事にはばらつきがある。例えば、1998年12月の「大蔵省資金運用部ショック」は、50代以上の回答者は、マイナス金利に次いで2番目に多い36%が選択した。一方で20代の回答者は選んでおらず、実際に経験した世代とそうでない世代での感覚の違いが浮かび上がった。
 
月次調査は3月26~28日に実施し、証券会社および機関投資家の債券担当者132人が回答した。(QUICKナレッジ開発本部 伊藤央峻)


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