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「グロイン」など毎月分配型投信で分配金の引き下げ相次ぐ

QUICK資産運用研究所=西本ゆき

国内公募追加型株式投資信託で、10日の決算で毎月分配型の大規模なファンドによる分配金の引き下げが相次いだ。

■1兆円ファンドの「グロイン」、分配金が過去最低に

ピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)は、1万口あたりの分配金を前月(40円)より10円安い30円に引き下げた。今回の減額で2010年3月以来9年11カ月ぶりの低水準まで下がり、2005年2月の設定以降で最低に並んだ。

同ファンドは主に世界の高配当利回りの公益株式に投資する。純資産総額(残高)は10日時点で1兆1332億円と、国内公募の追加型投資信託(ETFを除く)で最大。19年4月の決算で分配金を1万口あたり50円から40円に減額した後も資金流入が続き、19年12月末には国内で約2年ぶりの「1兆円ファンド」として復活したばかりだった。

ピクテ投信投資顧問は、今回の分配金引き下げについて「引き下げた分をファンドに維持し、信託財産の中期的な成長と安定した収益分配のバランスのとれた運用を目指すため」とした発表資料

■海外REIT型の「ワールド・リート・オープン」も引き下げ

三菱UFJ国際投信が運用する「ワールド・リート・オープン(毎月決算型)」(03313047)も10日の決算で1万口あたりの分配金を前月の20円から10円に引き下げた。2019年2月以来1年ぶりの減額で、2004年10月に分配金の払い出しを始めてから最低水準となった。

同ファンドは世界各国の不動産投資信託(REIT)に投資する。10日時点の純資産総額(残高)は2226億円で、海外REIT型(QUICK独自の分類)ファンドでは6番目の大きさ。19年12月末時点の最新月次レポートでは、地域別で米国への投資が60.3%と最大だった。10日時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は2.44%だったが、基準価額(分配金支払い後)は2023円と1年前(2206円)と比べて8.30%下がった。

三菱UFJ国際投信は今回の分配金引き下げについて、「低位にとどまっている基準価額水準および配当等収益の状況などを勘案」したと説明している発表資料)

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