ピクテ・ジャパンが運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(通称:グロイン)は、8月末時点の純資産総額(残高)が8641億円となり、前月末から402億円減少した。国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETF=を除く)での残高順位は、前月末の10位から11位に後退。月末ベースでさかのぼると、残高トップ10圏外に陥落するのは2012年12月以来およそ12年ぶりとなる。
8月の前月末比の残高減少額は、ETFを除く投信全体で最も多かった。月間での資金流出に加えて、運用成績が振るわなかったことが残高の下振れにつながった。月次では23年8月から資金流出超が続き、残高も減少傾向にある。
グロインは05年2月に設定され、20年近い運用実績がある。投資対象は、電力や通信など公益サービスを提供する世界の高配当利回り企業の株式。比較的高い分配金を支払っていたことから個人投資家からの人気を集め、ピーク時には残高が2兆8468億円(07年6月4日)まで膨らんだ。月末ベースでは19~20年にかけて残高ランキングの1位だった時期もある。