QUICK企業価値研究所アナリスト 山藤秀明(2020/05/29)
・会社は1082億円だった今期営業利益予想を取り下げ
会社側は期初予想で1082億円としていた今20/12期の営業利益を取り下げた。「新型コロナウイルス感染症の拡大で合理的な予想が算出できない」としている。同感染症の影響については、「2Q(20年4月~6月)が一番大きい」とした。一方、年間配当金は「継続性と安定性を重視する」として95円の計画を維持した。
・来期は東京五輪効果で9割営業増益予想
企業価値研究所は20/12期の営業利益は535億円を予想する。従来予想を450億円減額。東京五輪延期、新型コロナウイルス感染症の一段の拡大を考慮した。夏場以降、先進国を中心に同感染症に収束気配が出てくることが業績予想の前提。
来21/12期の営業利益は前期比92%増の1025億円の予想。東京五輪開催、新型コロナウイルス感染症がほぼ収束することが前提。ただ、世界経済の本格回復は遅れるとみている。そのため東京五輪効果を新たに織り込んだものの、営業利益は従来予想より100億円減額。また、過去最高だった16/12期の7割強の水準にとどまろう。
・リスクファクター ~国内外での景気低迷長期化他
・アナリストの投資判断 ~事業環境厳しく足元の株価上昇は一時的で上値重い展開か
今年の株価は2月半ばから3月半ばにかけて、株式相場以上に急落。その後も低調に推移したが、1Qの決算発表で配当金計画を据え置いたことを好感し、決算発表翌日の株価は急騰した。ただ、新型コロナウイルス感染症の早期収束は期待し難い。むしろその悪影響は長期化する可能性が高い。よって、当研究所では「足元の株価上昇は一時的で、今後の株価は上値の重い展開になる」とみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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