QUICK企業価値研究所アナリスト 細貝広孝(2020/06/03)
・21/3期は完工粗利益率の低下で営業減益を予想
21/3期の連結業績に関して企業価値研究所では、売上高1兆5500億円(前期比11%減)、営業利益1100億円(同34%減)を予想する。建築工事では、新型コロナウイルスの影響による着工遅れや一部の工事中断など、工程遅延の挽回費用などが発生するとみており、完工粗利益率は低下すると考える。
・中期的には堅調な受注環境を見込む
続く22/3期の連結業績に関して当研究所では、売上高1兆6800億円(前期比8%増)、営業利益1300億円(同18%増)、23/3期は売上高1兆6600億円(前期比1%減)、営業利益1250億円(同4%減)を予想。中期的には堅調な受注環境が継続するとみている。
・20/3期は完工増などで営業9%増益
20/3期の連結業績は、売上高が前期比6%増の1兆7513億円、営業利益が同9%増の1678億円だった。単体の完工粗利益率はほぼ横ばいで推移したが、完工高の増加などで連結全体でも営業増益だった。
・リスクファクター ~設備投資需要の減退など
・アナリストの投資判断 ~株価に戻り余地も、上値は限定的
株価は17年11月に6620円を付けたあと、株式市場全体の下落などもあって下値を切り下げ、さらに新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、一時3000円を割り込んだ。足元は3000円台後半で推移している。当研究所では中期的な連結営業利益は1300億円前後と、20/3期(1678億円)までに比べると利益水準が切り下がると予想している。新型コロナウイルスの影響で株価も切り下がっており、株価に戻り余地はあるが、上値も限定的とみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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