長期の資産形成に取り組む個人投資家が増え、「コストの安さ」が投資信託の人気を左右する大きな要素のひとつになっている。信託報酬が比較的安いインデックス型(指数連動型)ファンドの中でも、どれだけコストを抑えられるかで資金流入額の多さに違いが出ており、純資産総額(残高)の差も広がってきた。
運用会社がシリーズ展開するインデックス型ファンド(DC・ラップ専用を除く)のうち、先進国株式型とグローバル株式型(いずれもQUICK独自の分類)を対象に、信託報酬と資金流入額の関係を調べたところ、信託報酬が安いファンドほど多く資金が集まった。投資対象資産がほぼ同じでも販売チャネルによって信託報酬に差が出る傾向があり、ネット専用で販売するシリーズは相対的に安い。
各ファンドの信託報酬(年率・税込み)を「0.2%未満」と「0.2~0.5%」、「0.5%以上」の3つのカテゴリーに分け、5月末時点で過去1年の資金流入額の平均を調べたところ、0.2%未満が238億円で断トツだった。0.2~0.5%は30億円、0.5%以上は9億円にとどまっている。
先進国株式型とグローバル株式型以外の投信分類も含め、シリーズ展開するインデックス型ファンドを個別に直近1年の資金流入額でランキングしたところ、1位は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(03311187)だった。1年で788億円の資金が流入し、5月28日に残高が1000億円の大台に乗せた。
2位は楽天投信投資顧問の「楽天・全米株式インデックス・ファンド<愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)>」(9I312179)。こちらも5月27日に残高1000億円を突破した。3位は「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」(03319172)で、1位と同じ「eMAXIS Slim」シリーズの1本。6月2日に1000億円台に到達した。
上位10本すべてが先進国株式型かグローバル株式型で、どれもつみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)の対象商品だった。また、10本中8本は信託報酬が0.2%未満だった。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき、西田玲子)