アセットマネジメントOneが7月に運用を始めた「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」の組み入れ銘柄が明らかになった。7月末時点の銘柄は27社で、組み入れ比率の1位はアマゾン・ドット・コム(AMZN)の8.8%だった。
■米国に7割以上を投資
同ファンドは7月20日に当初設定額で歴代2位となる3830億円を集めて運用を開始。8月6日時点の純資産総額は4198億円まで増えた。アセマネOneが公表した「ファンド通信」によると、投資国は7割以上を米国が占める。他の国・地域では中国、インド、デンマークと続く。
業種別では情報技術が約4割、一般消費財・サービスが2割程度となっている。組み入れ銘柄は1位のアマゾンに続き、2位は中国の主要都市で教育サービスを展開するTALエデュケーション・グループ(TAL)、3位がマスターカード(MA)となっている。
■組み入れ上位、「未来の世界」と銘柄重複
アセマネOneが運用する「未来の世界」シリーズは、持続的な利益成長が期待できる「ハイクオリティ成長企業」に厳選投資するのが特徴。新しく追加した「未来の世界(ESG)」では、ESG(環境、社会、企業統治)への取り組みなども考慮して投資先企業を選ぶ。
現時点でシリーズには投資地域や年決算回数などが異なる8ファンドがある。このうち2016年9月から運用している「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界>」の設定来リターンは7月末時点で125.62%。このファンドの6月末時点の組み入れ銘柄上位を「未来の世界(ESG)」と比較してみると、10銘柄中8銘柄が重複していた。
「未来の世界(ESG)」の組み入れ銘柄数の27は、「未来の世界」の35より少ない。組み入れ銘柄の全容はわからないが、「ハイクオリティ成長企業」への集中投資というシリーズの運用方針を共有しつつ、ESG評価によってさらに投資銘柄を厳選しているようだ。(QUICK資産運用研究所=石井輝尚)