アセットマネジメントOneが運用する「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」の純資産総額(残高)が1兆円を割り込んだ。11日時点の残高は9858億円。残高が1兆円を下回るのは2024年9月11日以来、約6カ月ぶり。
「未来の世界(ESG)」は世界の株式のうち、成長性やESG(環境・社会・企業統治)の取り組みへの評価などから質の高いと判断した企業に投資する。国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETF=を除く)では9番目の大きさ。新NISA(少額投資非課税制度)では成長投資枠対象となっている。
同ファンドは20年7月に歴代2位の当初設定額(3830億円)で運用を始めた。残高は21年11月17日に最大で1兆2487億円まで膨らんだが、ESGブームが下火になると資金流出が目立つようになった。月次ベースでは21年12月以降に資金流出が続いており、11日時点の過去1年間の資金流出額は1515億円(推計)と、国内公募追加型株式投信(ETF除く)で最も多い。
資金流出に加え、運用不振も残高の押し下げ要因となっている。米国株安や円高進行で運用成績が悪化し、11日時点の年初来リターンはマイナス10.9%だった。25年1月末時点の月次リポートによると、投資先の5割超を米国が占める。組み入れ銘柄数は24で、上位には米クラウド業務管理のサービスナウやメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)などが並ぶ。