証券アナリスト=三浦毅司(日本知財総合研究所)
急速な技術革新が進む分野として人工知能(AI)があげられる。機械学習の進歩とともに様々な分野で使われるようになってきた。
急成長が続くAI関連特許の出願
AI関連特許の出願件数は2013年以降急速に増加を始め、技術者が最も注力する研究開発分野となっている。出願件数が完全に反映されていない2019年、2020年の動きから見ても、当面は出願数の伸びは続くと思われる。
■AI関連特許の国内出願件数推移(2000年以降)
出所:PatentSQUAREのデータに基づき日本知財総合研究所作成
最近、出願数が増えているのは機械学習技術に関する特許である。コンピュータの処理速度の進歩や学習プログラムの改善などで新しい特許が次々と出願されている。今後、量子コンピュータの開発による一層のスピードアップや、様々な分野での活用により、当面は機械学習が特許出願のけん引役となるだろう。
KKスコアではソニーがトップ
特許価値を推定する「KKスコア」を使って公開されているAI関連特許を分析したランキングでは、1位がソニー、2位が三菱総合研究所、3位がNECとなった。
■AI関連特許のKKスコアによるランキングTOP10
出所:PatentSQUAREのデータに基づき日本知財総合研究所作成
デンソーの技術力に注目
デンソーはトヨタ自動車系の部品大手で、AI分野の特許ランキングでは5位にランクインした。
デンソーは突出して高い評価の特許はないが、自動車用情報提供システムに関する特許(特許第4547721号)を筆頭に、様々な情報(外部、インターネット、運転手)を分析して安全な運転に結び付けるAIシステムの関連特許が総じて高評価だ。
これらの特許は自動車の最先端技術「CASE」のA(Autonomous、自動運転)やC(Connected、つながる)の分野に属するもので、デンソーのこの分野における高い技術力がKKスコアからも明らかになった。(2020年8月11日)
日本知財総合研究所 (三浦毅司 [email protected] 電話080-1335-9189)
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