日経平均が半年ぶりの高値圏で推移する中、市場では静かに銘柄入れ替えへの関心が高まっている。みずほ証券の永吉勇人チーフクオンツアナリストと中村喬シニアクオンツアナリストは8月13日付リポートで、日経平均銘柄の入れ替えによる個別銘柄のパッシブ需要を予想している。
■臨時&定期入れ替え
伊藤忠商事(8001)による日経平均採用銘柄であるファミリーマート(8028)に対するTOB(株式公開買い付け)期間中であるが、みずほ証券はTOB期間終了日24日の翌25日にTOBの結果が発表、26日に臨時銘柄入れ替えが発表、9月8日の引け後に臨時銘柄入れ替えが実施されると予測した。
ただ、今回は定期入れ替えの発表時期と近接することから、8月26日の発表時に「定期銘柄入れ替えも盛り込まれる可能性が高い」とも指摘。定期銘柄の入れ替え分については、9月30日の引け後に実施されるとの見通しも示されている。
■銘柄入れ替え予想
みずほ証券は定期銘柄入れ替えでは、「日本化薬(4272)の1銘柄が除外となる公算が大きい」と予想。また、「消費セクターの不足状況が例年以上にひどい」ことから、「他にもう1銘柄除外される可能性もわずかにあろう」との見方も示されている。
みずほ証券が予想した日経平均銘柄入れ替え、新規採用・除外候補は以下の通り。
・新規採用候補
コード | 銘柄略称 |
9684 | スクエニHD |
2371 | カカクコム |
2267 | ヤクルト |
2587 | サントリーBF |
3092 | ZOZO |
7974 | 任天堂 |
3659 | ネクソン |
3769 | GMOPG |
・除外候補
コード | 銘柄略称 |
8028 | ファミリーマート |
4272 | 日化薬 |
9301 | 三菱倉 |
9412 | スカパーJ |
(QUICK Market Eyes 大野弘貴)
<金融用語>
日経平均銘柄(日経225採用銘柄)とは
日経平均株価採用銘柄のこと。日本経済新聞社が、東京証券取引所第一部上場の銘柄(普通株式のみ)から選定した国内株式市場を代表する225銘柄で、日経平均株価の算出に使われる。市場流動性の高い銘柄を中心にセクター(業種)間のバランスに考慮して、構成銘柄の定期見直しを毎年10月初めに実施。構成銘柄の合併や倒産などがあった場合には臨時に銘柄入れ替えを行い、225銘柄を維持する。