日興アセットマネジメントは22日、今年で10回目となる「夏休み親子お金研究室~お金と社会のつながりを知ろう!~」を開催した。今回は新型コロナウイルス感染拡大の影響で初めてオンラインで実施。首都圏からの参加者がほとんどだったこれまでとは異なり、北海道や四国など日本各地から親子が集まった。
夏休み恒例の「お金研究室」は、小学校5、6年生と保護者を対象にした参加型イベント。親子で楽しみながら経済やおカネについて学べるとあって、毎年人気を呼んでいる。
講義にはおかね博士やカーネルくんと名付けられたキャラクターが登場し、株式のことを「会社にお金を出したことを証明するもの」などと言い換えながら、小学生にも分かりやすい言葉で説明。株価が上がったり下がったりする様子を株価ボードに映し出し、興味をもってもらえるよう工夫されていた。
株式について講義した後は、「今買いたい株、買いたくない株はどれ?」という質問に子どもたちがオンラインで回答。ゲームをつくる会社の株、衣料品をつくる会社の株、航空会社の株の3つの中からひとつずつ選んで、その理由を発表した。
「コロナで家にいることが多くなってゲームする人が増えたから、ゲームをつくる会社!」「洋服はステイホームで必要がなくなったので衣料品をつくる会社の株はいらない」――。コロナ禍の経験を踏まえた答えが次々と飛び出した。「今は飛行機に乗る人が減ったけど、コロナが落ち着いたらまた元通りになるはずだから」。そんな未来を想定し、航空会社の株を買うと回答した子どももいた。
最後に「これからやってみたいこと」、「挑戦したいこと」を子どもたちに書いてもらい、画面上でお互いに発表した。それを受けて、講師が「お金はみんなの挑戦に欠かせないもの、挑戦するための道具」と説明。投資についても「単なるお金もうけのためとは違う。長い時間をかけて増やしていくもの」とまとめて終わった。
初のオンライン開催となった今回も、講師が一方的に説明するのではなく、子どもたちが自分の意見を発表する機会を設けたり、アンケートをとって集計結果を共有したりするといった工夫が随所にちりばめられていた。
参加した保護者は「親子でお金について学ぶ良い機会だった」「地方に住んでいるためこのようなイベントに参加する機会が今までなかったが、また参加したい」「全国の子どもたちと交流できたことが良かった。人それぞれ価値観が違うということも学びになった」と感想を述べていた。(QUICK資産運用研究所=望月瑞希)