日興アセットマネジメントが運用する「グローバル・プロスペクティブ・ファンド<愛称:イノベーティブ・フューチャー>」の純資産総額(残高)が3000億円を割り込んだ。14日時点の残高は2990億円。残高が3000億円を下回るのは2024年9月9日以来、約6カ月ぶりとなる。
「イノベーティブ・フューチャー」は世界の株式のうち、劇的な生産性向上や急激なコスト低下などの「破壊的イノベーション」を起こし得る企業に投資するアクティブ型(積極運用型)。19年6月に設定され、新NISA(少額投資非課税制度)では成長投資枠対象となっている。
ハイテク企業の株価上昇に伴い、21年2月16日には最大で1兆1277億円まで残高が膨らんだが、ピーク以降は資金流出が目立つようになる。月間ベースでは23年3月以降資金流出が続いており、年初から14日までに推計289億円の資金が流出している。
資金流出に加え、運用不振も残高の押し下げ要因となっている。米国株式相場の下落や円高進行を受け、年初来リターンはマイナス21.96%だった。25年1月末時点の月次リポートによると、投資先の9割を米国が占める。組み入れ銘柄数は41で、上位には米電気自動車(EV)大手のテスラやデータ解析大手の米パランティア・テクノロジーズが並ぶ。